アランヘス協奏曲 盲目の音楽家であるホアキン ロドリーゴ 作曲

ギターの名曲「アランフェス協奏曲」によって、世界的に名声を獲得した20世紀スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴ(Joaquin Rodrigo)は、18年前の7月6日にその生涯を閉じました。
1901年生まれと言いますから享年98歳ということになります。彼は3歳の時にジフテリアにかかり盲目になりました。
 youtubeで「アランフェス協奏曲」(第2楽章)を聞く

スペインでは、1930年代にドイツ・イタリアのファシズム政権の後ろ盾で生まれたフランコ独裁政権によって、旧共和国政府側の人間、社会主義者、左派への徹底した抑圧が続きました。更に、第2次大戦によりドイツ・イタリアが敗れた後も、欧米はこの独裁政権をいわば黙認し旧ファシズム国家とのつながりを不問としたため、スペインには大戦後も民主主義体制が生まれることがなく国際的に孤立した状態が続き、国民は圧政と飢餓に苦しみました。ロドリーゴはこうした国家の闇黒の時代を過ごした作曲家です。ソロのギターとオーケストラの組み合わせを復活させた「アランフェス協奏曲」は、スペインの最も困難な時代に、音楽の歓びと生きることへの希望を多くの人々に与えました。
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KuniG

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